こんにちは、ゆるたです。ゆるた家計ラボでは、面倒くさがりな会社員の自分が実際に試した家計管理のことを書いています。

家計簿、何回挫折しましたか。

自分は2回です。どちらもノートに手書きで、1回目は1週間、2回目は2ヶ月でやめました。3回目のいまは続いています。

この記事で書くのは、なぜ続かなかったのかです。2回の失敗を分解すると、原因は3つに絞れました。そして3回目に効いたのは、節約術でも根性でもなく、やめた工程がひとつあることでした。

この記事に書いてあること

  • 続かない原因は3つ。どれも「アプリがやれる作業を自分でやっている」に行き着きます
  • 2回の挫折は、どちらも同じ場所で止まっていました
  • 3回目で手放したのは分類です。自分に残ったのは、レシートを撮ることだけになりました

結論:続かないのは意志ではなく「分類を手でやっている」から

家計簿が続かない最大の理由は、アプリがやってくれる作業を、自分の手でやっているからです。

家計簿の解説の多くは、費目を分けて、記録して、集計して……という手順を教えてくれます。このうち「費目を分ける」は、いまは自動でできます。それを手作業でやっている限り、レシートを見るたびに「これはどっち?」と判断が発生し、その判断が積み重なって手が止まります。

意志の問題にすると打ち手がありません。工程の問題にすると、その工程を手放すという打ち手が出てきます。この記事は後者の立場です。

1回目:ノートに手書き、1週間で停止

そもそも家計簿アプリというものを知りませんでした。家計簿とはノートに書くものだと思っていたので、ノートを買ってきて書き始めました。

すぐ詰まったのが「何を、どう分けるのか」です。

とくに迷ったのが、毎月出るわけではない支出でした。服、旅行、本。こういうものを一つずつ費目として立てるのか、それともまとめてしまうのか。

服は「被服費」でいいとして、旅行はどうするのか。旅行中の食事は食費なのか旅行費なのか。本は趣味なのか、教育費なのか。決めきれないまま、レシートを前に手が止まります。

当時は現金もよく使っていたので、財布から出ていったお金を思い出しながら書く必要もありました。分類で詰まって、記憶で詰まる。1週間もちませんでした。

2回目:カードに寄せて2ヶ月、同じ場所で停止

前回の反省から、支払いをできるだけクレジットカードに寄せました。これは効きました。明細を見れば何に使ったかが残っているので、記憶をたどる作業が消えます。

続いたのは2ヶ月です。止まった理由は1回目と同じでした。分類です。

記憶の負荷は消えても、明細を見て費目に振り分ける作業は残ったままでした。カードに寄せきれない現金の支払いもあります。結局そこで手が止まって、ノートを開かなくなりました。

2回目が終わったとき思ったのは「自分は本当にだらしないな」でした。いま振り返ると、そうではありませんでした。

道具は変えたのに、手放す工程を間違えていただけです。

1回目

1週間


ノートに手書き
記憶で詰まる/分類で詰まる

止まった場所
分類

2回目

2ヶ月


ノート+カードに集約
記憶の負荷は消えた

止まった場所
分類

道具を変えて、続いた期間は8倍になった。
それでも止まった場所は、1ミリも動いていない。

家計簿が続かない3つの原因

以下は筆者自身の2回の挫折から整理したものであり、統計調査の結果ではありません。

先に3つまとめておきます。

原因 01

費目を自分で分類している

レシート1枚ごとに判断が発生する。細かく分けても、見た結果で行動が変わらない

▶ 3回目:分類をアプリに任せた。毎月出ない支出は「特別費」にまとめた

原因 02

現金払いが残っている

自動では記録されない。「覚えておく」負荷が最初の週から効く

▶ 3回目:支払いをカードに寄せた。ただし完全には解決していない

原因 03

何のためにつけるか決まっていない

記録の正確さだけが気になり、1円のずれがストレスになる

▶ 3回目:「何にいくら使っているのか確かめる」という具体的な中身が先にあった

原因1:費目を自分で分類している

これが最大の原因だと考えています。

食費、外食費、日用品、交際費、趣味、サブスク……と分けようとすると、レシート1枚ごとに判断が発生します。1回数秒でも、それが毎回だと入力そのものが億劫になります。

さらに厄介なのが、細かく分けたのに使い道がないパターンです。分けた結果を見ても次の行動が変わらないなら、その分類作業は何も生んでいません。

自分はこれを2回繰り返して止まりました。

いまは、1回目に迷った服・旅行・本のたぐいを、まとめて「特別費」のひとつにしています。分けていません。

毎月出るものではないので、個別に追いかけても「今月は本を多く買った」くらいしか分かりません。それが分かったところで、来月の行動は変わらない。まとめておけば「今月は特別費が多かった」で済みます。判断に必要なのは、そこまでです。

原因2:現金払いが残っている

現金は、自動では記録されません。

カードや電子マネーなら明細が残りますが、現金だけは自分で覚えて、自分で入力する必要があります。この「覚えておく」が、記録を始めた最初の週から効いてきます。

1回目に自分が詰まった原因の半分はこれでした。そして正直に書くと、この問題はいまも完全には解決していません。

原因3:「何のためにつけるか」が決まっていない

3つ目は、道具の話ではありません。

「なんとなく把握したほうがいい」で始めると、続ける理由がありません。目的がないまま記録だけしていると、気になるのは記録が正確かどうかだけになり、1円合わないことがストレスになります。

自分の1回目と2回目は、まさにこれでした。「で、自分はいくら使いすぎているのか」を知る手前で、記録すること自体に力尽きていたわけです。

3回目は、ここが違いました。

結婚して将来のお金を考えるようになった時期に、妻から「稼ぎの割に、貯金ができてなさすぎじゃない?」と言われました。

言われてみると、そのとおりでした。毎月きちんと回っているつもりでしたが、働いてきた年数に対して、貯金がその額になっているのはおかしい。

このとき決まったのは、「使いすぎを直そう」ではありません。「何にいくら使っているのか、確かめよう」です。

これが、2回の挫折には無かったものでした。過去2回は「なんとなく把握したほうがいい」で始めています。今回は、確かめたい具体的な中身がありました。

原因を裏返す:分類を、道具に渡した

原因が「手でやっている」なら、打ち手は「手でやらない」です。3回目にやったのは、それだけでした。

やり方を知ったのはリベ大(両学長のチャンネル)です。刺さったのは節約テクニックではなく、「まず家計の状態を把握するところから始める」という順番の話でした。そしてこのとき初めて、家計簿アプリを無料の範囲でも使えることを知りました。ノートを開いていた1回目の自分は、選択肢自体を知らなかったわけです。

使っているのはマネーフォワードです。自分は無料の範囲で使えていますが、無料でどこまで使えるかは時期によって変わるので、そこは各自で確認してください。

やめたことは3つです。

  1. 費目を自分で決めるのをやめた(アプリが振り分ける)
  2. 使ったお金を思い出すのをやめた(明細が自動で入る)
  3. ノートに書くのをやめた

原因1と原因2が、これでほぼ消えました。誰がどの工程をやっているかで並べると、こうなります。

ノート時代

4

自分の手が動く工程


分類する
入力する
集計する
ノートに書く

いま(アプリ)

1

自分の手が動く工程


レシートを撮る
分類する
入力する
集計する

薄くなっている3つが、アプリに渡した工程です。

「設定が面倒そう」は、続かない理由にならない

自分がつないだのは、口座2つとカード2つです。ここで書いておきたいのは、この連携作業は壁にならなかったということです。

過去2回の挫折は、分類で止まりました。分類はレシートを見るたびに毎回発生する作業です。一方、口座やカードの連携は最初に一度やれば終わりです。同じ「面倒な作業」でも、毎回発生するものと一度で終わるものは、続くかどうかへの影響がまったく違いました。

家計簿アプリの導入をためらう理由として「設定が面倒そう」をよく聞きますし、自分も少し身構えていました。でも実際には、一度で終わる面倒さは、続かない理由にはならなかったというのが実感です。

ひとつ補足しておくと、自分がつないだ口座はネット銀行でした。明細が最初からデジタルで残るので、連携はスムーズだったと思います。金融機関によって対応状況は違いますし、連携できない先もあります。そこは自分が使っているアプリと金融機関の組み合わせで確認してください。

3回目で実際にやったこと

分類を手放したあと、実際に何をやってどうなったかを並べておきます。この記事はここまでが本題なので、それぞれの詳しい話は別の記事にしました。

  • アプリに分類を任せた — 上に書いたとおり。ここが効きました
  • 給与・利用額・貯金を並べて整理した — アプリで何にいくら使っているかが見えて、食費を使いすぎていることが分かりました。妻に指摘されて確かめたかったのは、これです
  • レシートは撮るだけにした — 読み取りもアプリがやります
  • 確認は週1回 — 月1でも毎日でもなく、自分には週1が合いました
  • 食費が半分になった — デリバリーと外食が多かったのを、家で作る回数を増やしました
  • 家賃の契約名義を変えた — 妻の勤務先の制度を使いました。金額のインパクトは、こちらのほうが大きかったです
  • 現金のずれは解決していない — いまもずれたままです

まとめ:足りなかったのは気合いじゃなかった

  • 家計簿が続かないのは意志ではなく、アプリがやれる工程を手でやっているから
  • 続かない原因は「自分で分類している」「現金が残っている」「目的が決まっていない」の3つ
  • 自分は2回とも同じ場所(分類)で止まっていた。道具を変えても、手放す工程を間違えると同じ結果になる
  • 3回目でやったのは、分類・記憶・集計をアプリに渡したこと。自分に残ったのは「レシートを撮る」だけ
  • 一度で終わる面倒さ(初期設定)は、続かない理由にはならない

家計簿が続かない人に「気合いが足りない」と言うつもりはありません。自分の場合、足りなかったのは気合いではなく、手放すべき工程を見極めることでした。

今日やることは1つです。
いま使っている(あるいは過去に使った)家計簿で、
自分の手が動く工程を数えてみてください。

分類・入力・集計・記録のうち、いくつを自分でやっていますか。3つ以上あるなら、たぶん続かないのは意志のせいではありません。

なお、これは自分の家計で試した範囲の実感です。収入の変動が大きい方や事業をされている方には、もっと細かい記録が必要な場面があります。この方法が万能というつもりはありません。